アメリカの長い夏休み
今年の夏休みは6月1週目から8月2週目まで。
2年ぶりに、私&アルファ&ゼットの3人で日本に一時帰国します。日本では老いた身体に鞭を打ち出来る限り子供達に向き合い、充実した夏休みにしたいと思っています。6月と7月のブログの更新はゆっくり(or 皆無)になると思います。
ちなみに、、、
我が町では6月30日まで、市から以下の無料プログラムが提供されています。
- Middle School Math Academy (8:00-14:00)
朝ご飯&ランチ付き
- Summer School(8:00-14:00) 小学生対象
朝ご飯&ランチ付き
- Pre K Academy(8:00-14:00)
低所得者、多言語話者、
特別なニーズを持つ生徒限定
朝ご飯&ランチ付き
中学生対象のMath Academy、参加者が少なく開催が危ぶまれているそうです。校長先生が皆に「サインアップするように!」と何度もメールでリマインドしていました。(さすが底辺校、期待を裏切らず)
私は地元の小学校で働いています。先週、年2回行われる人事評価がありました。と言っても校長先生と15分ほど話をするくらい。「夏休みは何をするの?」と言う雑談から
私 「日本に一時帰国しようと思ってる」
校長 「素敵。私も日本に行きたいわ」
私 「今は円安だから日本へ旅行する良い機会かも」
校長 「あら、そうなの?」
「私、東京ディズニーランドに行きたいのよ」
東京ディズニーランド??
東京ディズニーランド??
東京ディズニーランド??
こ、これはそれとなく私の知的探究心レベルを探りに来ているんだろうか。
底辺学区とはいえ、Mrs.校長先生様ですぜ。
「大間のマグロ漁船に乗ってみたいのよ」
なんて答えは期待していませんが
- 東京の浅草に行ってみたい
- 京都や奈良の神社やお寺に行ってみたい
- 日本食を堪能したい
- 富士山に登ってみたい
- G7がおこなわれた広島に行ってみたい
いろいろあるやん。
日本で訪れたい場所、堂々一位が
東京ディズニーランド💖
(ロスに行っとけや)
と言うことで私と子供達にとっての夢の国、日本を楽しんできます。
中学校卒業式&修学旅行
ゼットがあと1週間でアメリカの地元公立中学校を卒業します。
ところでアメリカの中学校の卒業式はどんなもの?
中学校卒業式(らしきもの)
8年生対象。GPA2.0以上の家庭にセレモニーの招待状メールが送られてきます。もうこれ、
学年皆が対象じゃないのか?
と言う気持ちはあるものの、なんだか卒業式っぽいのでとりあえず家族で参加してきます。
修学旅行(らしきもの)
8年生は日帰りでSix Flags に行くそうです。テーマパーク、アミューズメント系は苦手な私と青い目の旦那。Six Flagsってどこにあったけ?てなくらい
下のメールは学校から送られてきたものです。
「Six Flags参加への費用が経済的負担になる場合は学校まで知らせてね」というメール。荒れ狂った底辺中学校ですが、最後くらい皆で楽しんでほしいという配慮が良いですよね。
申し訳ないことに、学校が終わる少し前に日本に一時帰国するため、ゼットはSix Flags に行くことができません。
「ひらパーに連れて行ったるからな」
USJじゃないんかい
という私に「友達と行くから楽しいんだよ!!」とゼット。
ごもっともです。
余談
今ちょっと調べてみたのですが、日本では学用品、制服代、通学関係費などを含めた公立中学校の最初の1年間に必要な学費教育費の平均が13万8961円らしいです。
以前にも書いたのですが、ゼットとアルファが通う中学校ではほとんどのものが無料で提供されるため、年間コストはほぼゼロです。何かしら支払った記憶がない。
クラブ活動で「ゲータレード(飲み物)」や「スナック、フルーツ」を提供してほしい、打ち上げでピザパーティをするから「寄付してくれたら助かる」というあくまでもボランティアレベル。
考えさせられます。
数学の飛び級 - Part 4
うんともすんとも行かない私たちと高校の数学教師とのメールに。。。
中学校の数学教師参入
ハロ〜、エブリバディ!!
数学の授業中、ただただビデオを流すだけのMr.Gonzálezは、女子生徒のお尻を触り解雇された先生のクラスの担当になり、ゼットの数学教師はMrs. Garciaに変わっていました。
Mrs. Garcia
「5月にIntegrated Math 1のテストを受けましょう。合格したら高校9年生からはIM2からのスタートということで私が保証します」
ありがとう
Mrs. Garcia😘
と思っていたのも束の間
Mrs. Garcia
「ところで大丈夫?」
「教科書わたすけど」
「家庭教師とか要るんじゃない?」
青い目の旦那
「大丈夫!
ワイフが教えるから♪」
ワイフが教えるから
ワイフが教えるから
ワイフが教えるから
おまぇのほうがええ大学行ってるやないか〜い
はい、やりますよ私!
この1年半ゼットに退屈な思いをさせていた数学の時間。
もうこんな目には合わせたくない!
Integrated Math 1 がどんなもんじゃい!
かかってこい!
- Functions
- Linear Functions
- Transformations and Solving
- Modeling Two Variable Data
- Sequences
- Systems of Equations
- Congruence and Coordinate Geometry
- Exponential Functions
- Inequalities
- Functions and Data
- Constructions and Closure
- Solving Equations
日本なら中学校3年生までの数学をやっておけば大丈夫だと思います。
- 連立方程式
- 1次関数(変化の割合、式の求め方、グラフ)
- 因数分解
- 平方根
- 2次方程式
- 相似
- 三平方の定理
活用したもの
- Mrs. Garciaから借りた教科書&プリント
- 日本から持参した問題集
- ChatGPT
- Youtube
- Quizizz
- Khan Academy
- 計算機
計算機は購入するように言われます。授業だけでなくテストでも使います。
(しかしガジェット慣れしている若者ってすごい。すんなり使いこなせてしまう。計算機に手こずっている時点で私、アウトでした。)
疲れました。
ゼットのやつ「なんで飛び級しなくちゃダメなの」ってな態度。しかも陸上部の練習と試合が始まりとにかく時間がない。
そんななか、Mrs. Garciaが毎週火曜日の放課後、学校の図書館でゼットに個人的に授業をしてくださったんです。1円(ドル)の得にもならないことはアメリカ人は絶対にしないはずなのに。
と言うことでまさに中学校が夏休みに入る数週間前(つい最近!)ゼットはテストに無事合格しました。
この結果を受けてMrs. Garciaが地元唯一の底辺高校に、テスト結果と推薦状を書いてくださり、高校9年生ではIM2からスタートです。
こんな感じでまさに「交渉」して、科目を飛び級することが可能になるのがアメリカなんですね。
数学の飛び級は以上です。
学校と交渉するときは
落とし所を決める
もうこれが本当に重要ですね。
アメリカでは「自己主張をしないといけない」と聞きませんか?
半分当たっているようで、半分違うような気もします。
よく戦略を練ってから賢く「交渉」する
当たって砕けると本当に砕けます。
そして単なるバカだと思われる
私は交渉が苦手なので、ゼットの数学の飛び級は青い目の旦那に全て任せました。
「絶対に譲れないところ」
- 9年生でIntegrated Math 1から始める
「譲歩しても良いところ」
- 夏期講習を取る
- オンラインで単位を取る
- テストを受ける
- 最悪の場合、チャータースクールに転校する
でもすんなり行かないことが多いです。
交渉って難しいですね。
数学の飛び級 - Part 3
1月後半に地元の底辺高校で中学8年生とその両親を対象とした
「COURSE EXPO」
が開かれました。
- Learn more about our program (高校のプログラムについて知ろう)
- Meet our awesome staff (我らのイケてるスタッフに会ってみよう)
- Make informed decisions when selecting classes (選択教科を知ろう)
私たちはこの機会を利用して、高校の数学教師と話をすることにしました。以下、Integrated Math はIMで省略します。
旦那 「この学校ではどんな数学のカリキュラムがあるの?」
数学教師 「9年生はIM1 から始まるわ」
旦那 「テストに合格したら10年生のIM2から始められる?」
数学教師 「前例がないわ」
旦那 「前例を作ってみようぜ」
数学教師 「コミュカレで夏期講習を受けてみたら?」
旦那 「受けたら単位として認めてもらえるの?」
数学教師 「前例がないわ」
この会話噛み合っているのか?
私の英語力の問題?
旦那に聞いてみた。
私「さっぱりわからなかったけど?」
旦那「俺も」
私「はぁっ?」
旦那「え?」
メール大作戦
後日、高校の数学のディレクターと旦那のメールです。メールはすべて中学&高校の校長先生&カウンセラー&中学校の数学教師にもCCで送信しています。
旦那
「COURSE EXPO で話したゼットの両親だけど」
数学教師
「はいはい」
旦那
「ゼットは数学が得意なんだ」
「IM1の内容は全て理解している」
数学教師
「はいはい」
旦那
「だからIM2から始めたい」
「その為にはどうしたらいいかな?」
「オンラインで夏期講習を取るとか」
「指定のテストに合格するとか」
数学教師
「夏期講習を受けるのは否定しない」
「でも授業はIM1からスタートよ」
ここは
一攫千金を狙える
欲望と自由の国
アメリカ🇺🇸🗽🍔でしたか?
旦那
「チャータースクールにAcceptもらってる」
「チャーターは飛び級OKだって」
数学教師
「うちじゃ前例がないのよ」
旦那
「ゼットはチャーターじゃなくて友達がいる
地元の底辺高校に行きたいと言っているんだ」
「チャンスをあげてほしい」
数学教師
「基礎がわかってないのに飛び級して
痛い目にあっている子を何人も見てきたわ!」
前例がないと言うわりに、痛い目にあっている子をたくさん見てきたとは...???
*以下、高校の数学教師がいう基礎
(英文は私はいつも面倒なので、DeepLというアプリケーションを使っています。)
しかし!
この不毛な戦いに救世主登場!!
もうちょっと早く出てきてくださいよ!
中学クラブ活動
アルファとゼットの中学校では自由参加で放課後にクラブ活動が行われています。
春 トラック (陸上)
夏 なし
秋 クロスカントリー、バレーボール
冬 バスケットボール、レスリング
- 1年に1回健康診断書にドクターのサインをもらい学校に提出する
- コーチは学校の先生が担当している。給料とは別途で報酬あり
- 一般的に小学校や中学校にはプールがない。スイミングはスイムクラブを探す&実費
- サッカーや野球も地域のクラブに参加&実費
- 6年生は参加できない OR 参加できても試合にエントリー出来ない場合もある
- 試合では「親による送迎」「飲料やスナック等の提供」「ボランティア」が求められる
スイミング
アメリカのプールはメートルではなくヤードが使われていることが多いです。隣のガチのスイムクラブもヤードでした。日本の水泳競技大会で出した記録を聞かれた時は「メートル」だと伝えたほうが良いです。
トラック(陸上)
他校と交えた試合は、それぞれの地元の高校で行われます。
クロスカントリー
平日の学校終わり(15時半スタート)の他校合同試合です。
父親の参加率すごくないですか?写真小さいけど
アラフィフになると、子供たちが泳いだり、走っているだけで目頭が熱くなります。
数学の飛び級 - Part 2
簡単にアメリカの中学校〜高校にかけての数学範囲を書いておきたいと思います。
8年生 (中3) Algebra 1 代数1
9年生 (高1) Geometry 幾何学
10年生 (高2) Algebra 2 代数2
11年生 (高3) Pre-Calculus 微積分の手前
12年生 (高4) Calculus 微積分
*Calculusの次から大学レベル
AP カルク AB (微積分中級)
AP カルク BC (微積分上級)
マルタイカルク (多変数微積分)
大学の数学 (線形代数)
バージニア州に住むお友達はAlgebra 2のあとはCalculus (AP) → Statistics (AP)統計学だと言ってました。
大学まで日本で育った私はアメリカの大学入学のシステムが皆無。そのためバイブルのように参考にしている本があります。(内容を現在と住む町の学区によってアップデートする必要あり)
彼を知り己を知れば百戦危うからず
地元底辺高校よ!
いったい9年生から何を習うんだい?
9年生(高校1年生) Interated Math 1
10年生(高校2年生) Integrated Math 2
んんんっっ??
(な、なんですか?)
教科書 ⇩
ざっくりいうとAlgebra 1 (代数1)、Geometry(幾何学)、10年生のAlgebra 2(代数2)のさわりが入った感じ。ざっくりすぎるが。
代数と幾何学を一緒に勉強するのね。
兎にも角にも
ゼットに関して言えば、日本の中学校3年生レベルまでは大丈夫かな。
と言うことで、
9年生(高校1年生) Interated Math 1
はテストを受けるなり、オンラインで夏期講習を受けるなりして条件をクリアしたなら、高校9年生では
10年生(高校2年生)Integrated Math 2
から始めさせてほしいと交渉に入りました。
しかし、ここから底辺高校と私たちの怒涛の交渉の日々が始まります。大袈裟な